Photo: Openverse JRW Geibi line DC kiha120 series © Mitsuki-2368 (Licensed under CC BY-SA 3.0)

⚫︎ 2025年1月時点の情報です。時刻・料金・利用条件などは変更される場合があります。

⚫︎ 旅行計画の立て方は「北海道&東日本パス」と「秋の乗り放題パス」の利用時にも応用できます。

青春18きっぷ」、北海道&東日本パス」、または「秋の乗り放題パスが利用できる期間を軸に、いつ旅行に行くかを検討しよう。これらのお得なきっぷは、いずれも旅行開始前に出発日を指定する必要がある。桜や深緑、紅葉、雪景色など、四季折々に移ろう車窓風景は、鉄道旅行の醍醐味。連休や行楽・帰省シーズンに旅行するなら、なるべく早めに計画を立て、必要であれば交通機関や宿泊の予約を入れよう。

⚫︎青春18きっぷ」の利用期間は、春・夏・冬の3シーズン。

⚫︎ JR北海道線とJR東日本線エリアのみを旅行する場合は、「北海道&東日本パス」の利用を検討しよう。

⚫︎秋の乗り放題パス」は、10月上旬から10月中旬まで利用できる。

季節青春18きっぷ北海道&東日本パス秋の乗り放題パス
3月1日〜4月10日2月22日〜3月31日設定なし
7月20日〜9月10日7月1日〜9月30日設定なし
設定なし設定なし10月1日〜10月中旬
12月10日〜1月10日12月10日〜1月10日設定なし

普通・快速列車の利用がメインとなる「青春18きっぷ」の旅行における大事なポイント。一人旅か、複数人数での旅行かで、旅行の性格と計画の立て方は大きく変わる。

⚫︎ 一人旅は行き先やスケジュール、食事、宿などを自由に決められるのが大きな魅力。自分が思い描く旅のカタチを、自分の思い通りに実現できる。

⚫︎ 2人やグループでの旅行であれば、同伴者の顔ぶれによって、旅の印象は随分と変わってくる。同伴者の意見や要望などをよく聞いて、行き先や食事、宿の選択など、皆が納得できる旅行計画を立てよう。普通列車は2人掛けや4人掛けの座席が多いので、できれば偶数人数での旅行がおすすめだ。

旅の動機に関係する。「青春18きっぷ」を利用するからには、交通費を抑える以外にも、何かしら旅の目的があるはずだ。興味がある観光地や温泉などへの旅行から、「推し活」などのイベント参加、列車に乗ること自体が目的の「乗り鉄」まで、さまざまな旅のアイデアが浮かぶ。一人旅であれば自由気ままな旅でも良いが、複数人数での旅行であれば、事前に旅の方向性を定めておきたい。

以下、「青春18きっぷ」の旅に最適なアイデアをいくつか挙げてみよう。

⚫︎ 観光を楽しむ。「青春18きっぷ」は北海道から九州まで、JR線の普通・快速列車が乗り降り自由。決まったルートに縛られず、複数の異なる観光地や温泉をめぐることができる。

⚫︎ 乗り鉄を楽しむ。「青春18きっぷ」の本領を発揮できる旅。風光明媚なローカル線や、快適なサービスが自慢のリゾート列車に乗ってみよう。普通列車に乗れば、その土地の人間模様に触れられる。

⚫︎ 駅めぐりを楽しむ。「青春18きっぷ」があれば、JR在来線の全駅で自由に乗り降りできる。同じ路線を行ったり来たりできるのも便利で魅力的だ。できれば観光と一緒に楽しみたい。

「青春18きっぷ」には連続する3日間用と、連続する5日間用の2種類があり、基本的には2泊3日(3日間用)、または4泊5日(5日間用)の旅行となる。連続して普通列車に乗らなけれならないというルールはなく、「青春18きっぷ」の価格の元が取れるのであれば、旅行期間を短縮したり、自由行動の日を入れてもよい。

また、普通・快速列車で1日に移動できる範囲には限りがあるので、移動時間を短縮するなら新幹線ワープ術を活用したり、行き帰りのどちらかで飛行機や高速列車、夜行バスなどを利用することも検討しよう。

鉄道パス有効期間
青春18きっぷ連続する3日間、または連続する5日間
北海道&東日本パス連続する7日間
秋の乗り放題パス連続する3日間

旅行で利用するきっぷが決まったら、具体的なスケジュールを文字に起こしてみよう。スケジュールの全体像を把握するなら、オンラインの「青春18きっぷ」乗り継ぎ検索よりも、本や電子版の時刻表を活用するのがおすすめだ。

以下、「青春18きっぷ」のスケジュール作成で考慮しておきたいポイントをいくつか挙げてみよう。

⚫︎ 無理のない計画を立てる。「青春18きっぷ」の元を取ろうとして、早朝から深夜までひたすら普通列車に乗り続けるような旅は、体力的・精神的な負担が大きい。一人旅ならともかく、複数人数での旅行であれば、無理のない計画を立てることが、旅を成功に導く重要なポイントになる。長距離の旅では適度に休憩や食事の時間を入れよう。

⚫︎ 朝の通勤ラッシュを避ける。平日の朝は、通勤ラッシュで混雑する列車の乗り降りはなるべく避けたいところ。複数人数での旅行であれば尚更だ。通勤ラッシュ(おおむね午前7〜9時)の前後に出発する列車を利用したり、列車の始発駅から乗車することを心がけたい。指定席が連結されている列車があれば、座席指定券を購入するのがおすすめ。

⚫︎ カレンダーを確認する。イベントや祭りに行く場合、あるいは季節運転の臨時列車に乗車する場合は、軸となる日付に合わせて全体のスケジュールを決めよう。観光施設や飲食店、日帰り温泉などへ行く場合は、営業日(あるいは休業日)の確認が必要だ。年末年始やお盆期間、祝日の翌日などに休業するところも多いので、公式サイトなどで確認しよう。

最後に旅の予算を考えてみよう。「青春18きっぷ」の利用を決めた時点で、交通費はある程度抑えられているので、浮いたお金でプチ贅沢を楽しむのがおすすめ。温泉自慢の宿に泊まる、格式ある店で郷土料理を味わうなど、宿と食事はメリハリをつけた方が、旅の思い出がより印象深いものになる。

以下、旅費節約のアイデアをいくつか挙げてみよう。

⚫︎ 地方都市の宿・ホテルを探そう。旅の季節や業態にもよるが、近年はインバウンド需要の回復や人手不足などにより、大都市や有名観光地では、宿・ホテルの宿泊料金が総じて高騰している。しかも予約が取りにくい。でも、「青春18きっぷ」があれば、有効期間中はJR線の普通列車が乗り放題。大都市や有名観光地から少し離れた地方都市のビジネスホテルや旅館を探してみよう。財布に優しく、予約は比較的取りやすく、しかも観光客の喧騒から距離を置くことができるなど、メリットは大きい。

⚫︎ お得な夜行フェリーを活用しよう。夜行快速列車が運転されなくなった現在、比較的割安な運賃で夜間に移動でき、しかも宿泊費が浮く夜行フェリーは、「青春18きっぷ」の旅行における心強い味方。ゴロンと横になって眠ることができる広々した船室、充実の船内設備とサービスは、深夜フェリーならではの旅の醍醐味だ。北海道、四国、九州などへ向かう夜行フェリーを上手に活用して、お得に行動範囲を広げよう。