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普通・快速列車で行く札幌〜帯広・釧路・根室・網走間乗り継ぎの旅。道央と道東を結ぶメインルートです。JR石勝線の新夕張〜新得間では特急列車の普通車自由席に乗車します。

かつては札幌から滝川・富良野経由で普通・快速列車を乗り継ぐのが帯広・釧路方面へ向かう最速のルートでしたが、2016年の台風災害で根室本線の東鹿越〜新得間ではバスによる代行輸送が続いています。また、JR根室本線の富良野〜新得間は廃止が決定しています。そのため、当時刻表では滝川・富良野経由の乗り継ぎ時刻を省略しています。


1日乗り継ぎプラン

青春18きっぷ1回分(または北海道&東日本パス1日分)を使う場合におすすめの普通列車(一部特急とバスを含む)乗り継ぎプランです。

札幌→釧路

札幌から石勝線経由で釧路を目指す場合、新夕張で3時間20分に及ぶ待ち時間がネックになります。そのため、新札幌から新夕張まで夕鉄バス↗️(運賃別途¥2050)を利用することで、効率的な乗り継ぎを可能としました。午後の出発なので、午前中は札幌中心部の観光に充てても良いですね。

新夕張に到着したら、この先の長時間移動に備えて駅前のAコープ(道の駅)「夕張メロード」で携帯食を購入しておきましょう。新夕張から新得までは特急おおぞら7号の自由席に乗車。その後、釧路行きの普通列車に乗り継ぎます。

駅名時刻備考
札幌発1236快速エアポート126号
新札幌着1245
新札幌BT発1300🚍 夕鉄バス急行
りすた着1443
りすた発1449🚍 夕鉄バス
新夕張着1502
新夕張発1530特急おおぞら7号
新得着1633
新得発1641普通 (釧路行き)
帯広着1742
帯広発1757🍱 夕食 (車内)
釧路着2043

釧路→札幌

この行程は釧路発ですが、根室または網走から乗り継ぎ旅を始めることもできます。昼食は帯広で名物の豚丼やスイーツを味わいたいところ。新得から新夕張までは特急おおぞら8号の自由席に乗車します。新夕張では2時間近くの待ち時間があるので、栗下食堂(日曜休)の名物「カレーそば」で早めの夕食にしましょう。

南千歳では新千歳空港行きの快速列車(1945発)に接続します。翌日に函館方面へ旅を続ける場合は、札幌から小樽経由でその日のうちに倶知安まで進んでおくとよいでしょう。

駅名時刻備考
釧路発1025普通
帯広着1317🍛 昼食
帯広発1441普通
新得着1536
新得発1555特急おおぞら8号
新夕張着1652🍜 夕食
新夕張発1842普通
南千歳着1939✈️
南千歳発1945快速エアポート197号
札幌着2019

乗り継ぎ時刻表

札幌〜帯広・釧路・根室・網走間の主な駅、および乗り継ぎに便利な普通・快速列車・バスを掲載しています。

掲載内容には細心の注意を払っておりますが、利用によって生じた損害等に関する責任は一切負いませんので、予めご了承ください。最新の情報は関係事業者のウェブサイトでご確認ください。

JR石勝線の新夕張〜新得間は普通・快速列車が運行されていないため、普通乗車券、青春18きっぷ、東日本パスのみで特急の普通車自由席に乗車できます。追加料金は不要です。


プランニングの要点

札幌〜釧路間の乗り継ぎは新夕張での接続待ち時間が総じて長く、往路・復路ともにほぼ1日(10時間前後)を要します。一部区間でのバス利用や宿泊を伴う旅程も検討してみましょう。

札幌から釧路より先まで足を伸ばしたい場合は、帯広まで高速バス「ポテトライナー」(学生割引あり)を利用すると効率的です。その日のうちに根室、または網走に到達することができます。

日中に札幌から道東方面へ向かう場合は、新さっぽろ駅前と新夕張駅前を結ぶ夕鉄バスの利用も検討してみましょう。新夕張で石勝線の特急列車に効率よく接続します。新さっぽろ駅前13:00発の急行便(夕張りすたで乗り継ぎが必要)が便利です。

札幌〜帯広間で途中下車して一泊するなら、トマムが断然のおすすめです。到着・出発ともに便利な時間帯に特急列車が停車します。グリーンシーズンの早朝はトマム山の雲海テラスで雄大な景色を堪能できます。

札幌を夕方に出発すると、浦幌まで非常に効率よく列車を乗り継ぐことができます。翌朝は釧路行きの始発列車から旅を始めましょう。


お得なきっぷ

片道101キロ以上の普通乗車券

通年利用可能(学生割引制度あり)。出発駅から到着駅までの一方向で何度も途中下車ができます。使い方次第では青春18きっぷよりもお得になる場合があります。また、追加料金で特急列車も利用できます。

 札幌〜帯広間=運賃 ¥4840 (3日間有効 – 1日あたり約¥1613)

 札幌〜釧路間=運賃 ¥6820 (3日間有効 – 1日あたり約¥2273)

 札幌〜根室間=運賃 ¥8800 (4日間有効 – 1日あたり¥2200)

 札幌〜釧路〜網走間=運賃 ¥9680 (4日間有効 – 1日あたり¥2420)

青春18きっぷ

春・夏・冬にJR線の普通・快速列車の普通車自由席が1日乗り放題のきっぷです。1枚のきっぷで5回(人)まで利用できます。

北海道&東日本パス

JR北海道線・JR東日本線に加えて、IGRいわて銀河鉄道(盛岡〜目時間)・青い森鉄道線(目時〜八戸〜青森間)、北越急行線(六日町〜犀潟間)の普通・快速列車が連続する7日間乗り放題。北海道新幹線の新青森〜新函館北斗間は特定特急券を別途購入することで普通車の空席を利用できます。春・夏・冬に利用できます。

 北海道&東日本パスと併用できる「北海道&東日本パス北海道特急オプション券」(¥6110・1日間有効・こども半額)を別途購入すると、北海道新幹線(新青森〜新函館北斗間)の普通車空席、およびJR北海道の特急列車普通車自由席が1日乗り放題になります。


青春18きっぷ以外の選択肢

 北海道&東日本パス: 期間限定の特急オプション券(¥6110)を併用することで、JR北海道の新幹線および特急列車の自由席が1日間乗り降り自由になります。

 片道101キロ以上の普通乗車券: 通年利用可能(学生割引制度あり)。出発駅から到着駅までの一方向で何度も途中下車ができます。札幌〜帯広・釧路・根室・網走間の普通乗車券は3日間有効です。使い方次第では青春18きっぷよりもお得になる場合があります。


沿線案内

*宿泊施設のウェブサイトはじゃらんnetにリンクしています。

札幌 (さっぽろ)

↓ 32分

千歳 (ちとせ)

石勝線普通列車の始発・終着駅。

↓ 5分

南千歳 (みなみちとせ)

石勝線の分岐駅。新千歳空港、苫小牧方面から来る場合はここで乗り換え。駅北口のアウトレットモールレラは列車の接続待ち時間を過ごすのに最適。駅弁あり。

↓ 54分

新夕張 (しんゆうばり)

新夕張〜新得間は青春18きっぷで特急の普通車自由席に乗車できる。ただし、日中は普通列車との接続があまり良くないので、接続待ち時間が長く感じられることだろう。駅前で夕張名物のカレーうどんやメロンソフトクリームを味わいながらのんびりと待ち時間を過ごしたい。

🍦 道の駅夕張メロード: 夕張メロンを使ったソフトクリーム。駅から徒歩1分。

🍜 栗下食堂: 国道沿いにあるカレーうどんの店。日曜休。駅から徒歩2分。

↓ 34分

トマム

北海道で最も標高が高い場所にある駅(537m)。青春18きっぷで乗降可。

星野リゾートトマム: スキー場とタワーホテルを擁する北海道屈指の山岳リゾート。グリーンシーズンには雲海テラスまでゴンドラが運行される。駅から無料シャトルバスあり。

🏨 宿・ホテル

星野リゾート トマム ザ・タワー: スタンダードタイプのタワーホテル。

星野リゾート リゾナーレトマム:全室スイートのタワーホテル。

クラブメッド北海道トマム:食事・各種アクティビティ料金込みのオールインクルーシブ。

いずれも宿泊者はインドアプール「ミナミナビーチ」を無料で利用できる。

↓ 22分

新得 (しんとく)

十勝地方の西端に位置するさわやかな高原の町で、この先は根室本線。青春18きっぷの旅ではここで列車を乗り換える。夏場は駅で無料レンタサイクルを貸し出しているので、「なつぞら」ロケ地を訪ねてみてはいかがだろう。

🍜 新得そば: 駅前に「せきぐち」「みなとや」など数軒のそば屋があるほか、駅待合室の立ち食いそば屋でも手軽に味わえる。

♨️ 新得駅前温泉: 駅を出て右手にある公衆浴場。トムラウシ温泉から運ばれたお湯に浸かれる。

🏨 宿・ホテル

サホロリゾートホテル: 新得駅から東鹿越行きの列車代行バス(無料シャトルバス兼用)でアクセスできる。スキー場あり。

その他、駅前に新得旅館など数軒のリーズナブルな宿が点在する。

↓ 50分

帯広 (おびひろ)

十勝平野の中心に位置する道東地方最大の都市。然別湖や広尾、ぬかびら源泉郷などへ向かう路線バスがある。豚丼とスイーツが名物。駅弁あり。

🌲 緑ヶ丘公園: 美しい防風林が立ち並ぶ十勝らしい公園。帯広百年記念館や動物園、美術館などの文化施設が点在。駅から徒歩15分。

♨️ 帯広の温泉銭湯: 市内には数多くの温泉が沸いており、銭湯料金で入浴できる。

🏨 宿・ホテル

ホテル日航ノースランド帯広: 駅南口に直結。

ホテルヌプカ: ドミトリールームとクラフトビールバーを併設。駅から徒歩3分。

その他、駅北口にビジネスホテルやチェーンホテルが多数ある。

↓ 25分

池田 (いけだ)

駅裏手の小高い丘に中世の古城を模したワイン城がそびえる。

🍷 池田ワイン城: 十勝ワインの醸造所。レストランあり。駅から徒歩7分。

↓ 27分

浦幌 (うらほろ)

十勝地方の東に位置する小さな町。札幌を夕方に出発して浦幌で1泊し、翌朝の始発列車で釧路方面へ向かうこともできる。

👁 浦幌町立博物館: らぽろ21の2階に併設されており、十勝東部の歴史と文化を紹介。ユニークな企画展示に定評がある。駅から徒歩7分。

🏨 宿・ホテル

駅付近に宿3軒。町立博物館近くにゲストハウス1軒。

↓ 1時間30分

釧路 (くしろ)

道東地方の重要な観光拠点。花咲線や釧網線の始発駅で、阿寒摩周・釧路湿原・知床の各国立公園への玄関口でもある。

🍣 和商市場: 地元の魚介類が揃う。好みの食材を盛り付けられる勝手丼が有名。駅から徒歩3分。

👁 幣舞橋: 北海道三大名橋のひとつで、夕日と夜霧の名所。駅から徒歩10分。

🍻 岸壁炉ばた: 幣舞橋の隣。釧路フィッシャーマンズワーフMOOに併設の炉端。季節営業。駅から徒歩10分。

🏨 宿・ホテル

チェーンホテル多数。

スーパーホテル釧路駅前:駅至近の好立地。バスターミナルを併設。

ラビスタ釧路川:歓楽街の末広町に近く、幣舞橋を見渡す絶好のロケーション。

釧路プリンスホテル:地上17階建て。釧路港を見渡す展望レストランあり。