北海道フリーパスでJR北海道の在来線(2106キロ)を全線完乗する6日間のモデルコース。札幌を起点に海岸や山岳、湿原などの北海道が誇る雄大な自然と、四季折々の風景を車窓から満喫しよう。ご当地グルメや新鮮な海の幸、地ビールやワインも堪能したい。

⚫︎ 2025年8月時点の情報です。時刻・料金・営業時間などは変更される場合があります。

⚫︎ 当モデルコースは2025年3月15日からの内容です。

⚫︎ 当モデルコースは交通機関の遅延や運休時の接続を保証するものではありませんので、あらかじめご了承ください。

⚫︎ ゴールデンウィーク、お盆期間とその前後、および年末年始は「北海道フリーパス」が利用できませんのでご注意ください


JR北海道在来線の特急・快速・普通列車の普通車

北海道フリーパス

⚫︎ ゴールデンウィーク、お盆期間とその前後、および年末年始は「北海道フリーパス」が利用できないので要注意。利用期間を事前に確認しておこう。

⚫︎ 「北海道フリーパス」はJR各社の駅(JR九州を除く)で発売。JR北海道の全在来線とジェイ・アール北海道バスの路線バスが連続する7日間乗り放題。

⚫︎ 全車指定席の特急「北斗」・「すずらん」・「とかち」・「おおぞら」は、「北海道フリーパス」のみで普通車指定席の空いている席を利用できる(満席時は立ち席)。もちろん、指定席の予約も可能だ。2026年のダイヤ改正では特急「カムイ」・「ライラック」・「宗谷」・「サロベツ」・「オホーツク」を含め、北海道内のすべての特急列車が全車指定席となる予定。

⚫︎ 札幌が最終目的地の場合は「北海道フリーパス」の有効期間が1日余るので、7日目(有効期間の最終日)は札幌から新千歳空港などの移動に活用したい。あるいは、函館で2泊することも可能だ。

6日間

札幌

札幌


6:52発

おはようございます。札幌駅改札内の駅弁屋は早朝6時前から営業しているので、ここで朝食の弁当を買おう。キヨスクも営業している。

▶︎ 千歳線の釧路行き特急おおぞら1号に乗車。南千歳から石勝線に入り、夕張山地を横断。新得から先の区間は根室本線。


10:56着 / 11:13発

道東地方最大の港町。

▶︎ 根室本線(愛称・花咲線)の根室行き快速ノサップに乗車。進行方向右手には厚岸湾や別寒辺牛湿原、太平洋が広がる。


13:26着 / 13:35発

日本最東端の駅。ここまで来たら納沙布岬に足を伸ばそう。

▶︎ 根室交通の納沙布岬行き路線バスに乗車。


14:19着 / 15:10発

日本本土の最東端に位置する岬で、天気が良ければ眼前に歯舞群島が見える。周辺には食堂があり、根室名物の花咲ガニやサンマなどの魚介類を味わえる。

▶︎ 折り返し、根室交通の根室駅前行き路線バスに乗車。


15:54着 / 16:08発

▶︎ 釧路行き普通列車に乗車。進行方向左手の席がおすすめだ。夕暮れの太平洋や厚岸湾の景色など、花咲線のサンセットクルージングを満喫しよう。


18:50着

お疲れさまでした。ホテルにチェックインしたら霧の街・釧路の中心街へ繰り出そう。夏場はフィッシャーマンズワーフMOOの「岸壁炉端」で新鮮な魚を味わうのがおすすめ。近くには幣舞橋や歓楽街の末広町があり、夜遅くまでぶらりと散策できる。

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Photo: じゃらんnet


8:52発

☕️ おはようございます。釧路に来たからには、朝食は駅から徒歩3分の和商市場(午前8時開店)で、好きな魚介類をご飯にのせた「勝手丼」はいかが?列車への持ち込みもできる。

▶︎ 釧網本線の網走行き普通列車しれとこ摩周号に乗車。景色の良い区間をゆっくり走る列車で、釧路湿原や斜里岳、オホーツク海の車窓を楽しめる。進行方向右手の席がおすすめ。


11:59着 / 14:36発

☕️ 網走では昼食と市内観光。駅前から網走バス「観光施設めぐりバス」で博物館網走監獄を訪ねてみては。

▶︎ 石北本線の札幌行き特急オホーツク4号に乗車。スイッチバック駅で知られる遠軽では進行方向が変わる。


18:45着 / 20:30発

☕️ 北空知の中心都市。駅周辺の飲食店でゆっくり夕食にしよう。

▶︎ 留萌本線の石狩沼田行き普通列車に乗車。夜の田園地帯を駆け抜ける片道わずか12分の旅。2026年に廃止が予定されている。


20:45着 / 20:58発

留萌本線の終着駅。かつては増毛まで線路が延びており、札幌への路線(札沼線)も分岐していた。

▶︎ 深川行き普通列車に乗車。


21:13着 / 21:52発

列車の待ち時間は約40分間。

▶︎ 函館本線の旭川行き普通列車に乗車。車両は2024年から函館本線で運用を開始した737系ワンマン電車。


22:16着

北海道第二の都市。旭川では2泊するので、駅前のホテルを利用するのがおすすめ。


Photo: じゃらんnet


9:00発

滞在先のホテルで朝食。今晩も旭川に泊まるので、大きな荷物は預けておいて、身軽な格好で行動しよう。

▶︎ 宗谷本線の稚内行き特急宗谷に乗車。車内販売はないので、駅のキヨスクで食べ物と飲み物を準備しておきたい。名寄盆地を北上し、天塩川に沿って走る。車窓は進行方向左手がよい。


12:42着 / 13:30発

☕️ 宗谷本線の終着駅で、日本最北端のJR線の駅でもある。昼食がまだという方は、駅ビル「キタカラ」の食堂、または立ち食いそばで。ここまで来たら、宗谷岬まで足を伸ばしてみよう。

▶︎ 稚内駅前から宗谷バスの浜頓別行きに乗車。バスターミナル窓口で発売されている宗谷岬往復割引乗車券がお得。車窓は進行方向左手がよい。


14:20着 / 15:20発

日本本土の最北端に位置する岬。土産物店や飲食店が軒を連ねており、高台からの眺めがよい。

▶︎ 宗谷バスの稚内駅前行きに乗車。


16:18着 / 17:44発

次の列車に乗るまでしばし待ち時間があるので、宗谷海峡に面する北防波堤ドームや北門神社などをぶらり散策。

▶︎ 札幌行き特急宗谷に乗車。車内販売はないので、駅のコンビニまたは土産物店で夕食の弁当を購入しておきたい。南稚内を出てしばらくすると、車窓右手に利尻島が見える。


21:26着

お疲れ様でした。旭川の夜を満喫したい方は、道北最大の歓楽街「さんろく街」に足を伸ばそう。


6:46発

おはようございます。午前は根室本線と富良野線を走破しよう。

▶︎ 函館本線の札幌行き特急カムイ4号に乗車。


7:19着 / 7:31発

根室本線の起点。

▶︎ 根室本線の富良野行き普通列車に乗車。空知川に沿って開けた旧炭鉱町の赤平と芦別を通る。1日目と2日目の乗車分(新得〜釧路〜根室間)を含めて根室本線を走破。


8:30着 / 10:01発

北海道の中央に位置する農業都市で、スキーリゾートとしても有名。富良野小学校にある北海道中心標は駅から西へ1km。駅周辺のカフェで一息つくのもおすすめ。

▶︎ 富良野線の旭川行き普通列車に乗車。進行方向右手には十勝岳連峰が見える。


11:11着 / 12:00発

富良野線を走破。昼食は旭川駅エリアの飲食店または列車内で。

▶︎ 函館本線の札幌行き特急ライラック20号に乗車。


12:59着 / 13:03発

空知地方の中心都市。

▶︎ 室蘭本線の苫小牧行き普通列車に乗車。かつては石炭を積んだ貨物列車が行き交った路線で、現在はローカル線だが、所々に複線区間がある。石勝線が分岐する追分駅から胆振(いぶり)地方に入る。


14:45着 / 15:20発

北海道を代表する工業都市のひとつ。苫小牧と縁があるアニメグッズは駅南口に隣接する観光案内所で購入できる。

▶︎ 日高本線の鵡川行き普通列車に乗車。太平洋に沿って勇払原野を走る約30分の旅。


15:50着 / 16:19発

シシャモの水揚げで有名な日高本線の終着駅。かつては襟裳岬の玄関口にあたる様似まで線路が延びていた。

▶︎ 苫小牧行き普通列車に乗車。


16:49着 / 16:54発

▶︎ 千歳線の札幌方面ほしみ行き普通列車に乗車。


17:13着 / 17:23発

▶︎ 新千歳空港行き快速エアポート142号に乗車。


17:27着 / 17:42発

北海道の空の玄関口。

▶︎ 札幌行き快速エアポート143号に乗車。


18:20着 / 18:30発

千歳線を走破して3日ぶりの札幌に到着。ゆっくりしたいところだが、今日はまだ函館本線の札幌〜岩見沢間の走破が残っている。

▶︎ 函館本線の旭川行き特急ライラック37号に乗車。岩見沢到着時点で函館本線の札幌〜旭川間を走破したことになるが、次の停車駅の美唄へ向かう。


18:20着 / 18:30発

☕️ かつて空知地方有数の石炭の町として栄えたところ。名物は炭鉱時代にルーツを持つ美唄焼き鳥。中心街の焼き鳥店「たつみ」(火曜休)、または「福よし」(月曜休)を訪ねてみよう。どちらも21時まで営業。お土産に焼き鳥の持ち帰りもおすすめ。

▶︎ 折り返し、札幌行き特急カムイ42号に乗車。この列車に乗り遅れても、札幌行きの最終列車は22:50発まであるのでご心配なく。


21:25着

お疲れ様でした。今宵はホテルの部屋でゆっくり美唄焼き鳥を味わいながら一日を振り返るのも良いですね。

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Photo: じゃらんnet


8:57発

午前中は列車に乗り続けるので、事前に食べ物と飲み物を用意しておこう。

▶︎ 札沼線(愛称・学園都市線)の北海道医療大学行き普通列車に乗車。車窓のハイライトは石狩川橋梁(あいの里公園〜ロイズタウン間)。


9:42着 / 9:58発

学園都市線の終着駅。かつては新十津川・石狩沼田まで線路が延びていた。駅前の北海道医療大学は北広島への移転が決まっている。

▶︎ 札幌行き普通列車に乗車。


10:47着 / 10:56発

▶︎ 隣のホームに停車中の函館行き特急北斗10号に乗車。苫小牧を過ぎると進行方向左手に太平洋、右手に樽前山が見える。


12:22着 / 12:27発

▶︎ 室蘭行き普通列車に乗車。進行方向右手には工業都市を象徴する製鉄所の敷地が広がる。


12:39着 / 12:52発

室蘭本線の支線の終着駅。

▶︎ 千歳行き普通列車に乗車。


13:04着 / 13:41発

駅待合室の四季彩館には弁当類やお土産が揃っているので、ここで昼食の買い物を。

▶︎ 函館行き特急北斗12号に乗車。進行方向左手には噴火湾が寄り添う。長万部到着時点で室蘭本線を走破し、函館本線に入る。


15:20着 / 16:00発

噴火湾と駒ヶ岳を見渡す贅沢なロケーションにある海岸沿いの駅。森といえば駅弁「いかめし」が有名だ。駅前の柴田商店(日曜休)で購入できる。

▶︎ 函館行き普通列車(鹿部経由)に乗車。森から大沼までの区間は通称・砂原支線と呼ばれており、駒ヶ岳の東側をぐるりと回る。進行方向右手の席に座って、駒ヶ岳の風景を眺めたい。


17:40着

津軽海峡に面する港町。天気が良ければ函館山に登って夜景を眺めたり、ライトアップされた元町地区の教会群や金森赤レンガ倉庫をぶらり散策したい。夕食はベイエリアの「はこだてビール」、または「ラッキーピエロ」がおすすめ。

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Photo: じゃらんnet


12:38発

午前は函館市内を観光。函館市電の全線走破も可能だ。第三セクター鉄道「道南いさりび鉄道」(旧JR江差線)も走破したいなら、函館発の朝の普通列車で木古内を往復することができる。

▶︎ 函館本線の長万部行き普通列車に乗車。新函館北斗駅を通らない、通称・藤城線(七飯〜大沼間)経由の普通列車は函館発の1日3本のみという貴重な存在だ。


13:14着 / 15:29発

道南に来たからには、駒ヶ岳の山麓に広がる大沼公園を訪ねてみたい。夏場は遊覧船が運航されているほか、大沼湖畔をレンタサイクルで一周することもできる。

▶︎ 札幌行き特急北斗15号に乗車。


16:28着 / 16:39発

函館本線小樽行きの乗り換え駅。

▶︎ 函館本線の小樽行き普通列車に乗車。通称「山線」と呼ばれている区間で、車窓からニセコアンヌプリや羊蹄山が見える。かつては特急や急行列車が運行されていたが、現在は各駅停車のみ。


19:49着 / 21:59発

☕️ 北海道開拓期の歴史的建物が数多く残る港町。小樽運河を散策し、小樽倉庫No.1で地ビールを味わってみては。

▶︎ 苫小牧行き普通列車に乗車。札幌行きの普通列車は23時台まである。


22:44着

6日間お疲れ様でした。札幌到着をもって、北海道全在来線の完全乗車を達成です。

▶︎ 明日の飛行機に搭乗する場合、北海道フリーパスの7日目を利用して新千歳空港へ向かうことができる。

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